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■おいしい離婚マニュアル
滝川あおい著/こう書房発行

前向きに、自分の望むかたちで離婚するには、何を決めてどんな手続きが必要なのか。上手に離婚するための具体的なポイントが満載。

離婚は人生の一大事業、失敗は許されません!

離婚をするべきかどうか悩んでいます。

★確かに役所に離婚届を出せば離婚は簡単に成立します。しかし、それですべてがリセットされるわけではありません。夫婦の間の子供や財産、住居や仕事など離婚後の課題も山積みで本当に大変です。精神面においても最後までやり通す強さが必要です。
そして何といっても一番大事なことは「あなたがその離婚により、本当に今より幸せになれるのかどうか」ということです。ただ別れたいからとか、今の生活が我慢できないからではなく「必ず幸せになれる、幸せになってみせる!」くらいの気持ちがないとやり通せるものではありません。
これに自信をもって答えられないのであれば、少なくとも今はその時期ではないのではないでしょうか。まだやり残していることがあるかも知れません。
夫の浮気(不倫)が原因で離婚を前提に別居しようと考えています。もう夫と同じ家には住みたくありません。

★裏切られたという気持ちから、同じ家どころか同じ空気も吸いたくないというお気持ち、分かります。別居は本来、お互いが冷静になって仲直りする目的でおこなわれるものでしたが、最近では協議離婚が進まない場合に、調停や裁判にそなえて夫婦関係の破綻の事実を作り出す手段としておこなわれるケースも増えています。別居中の生活費も婚姻費用の分担請求ができるため、期間も長期化する傾向にあります。
しかし「別居は一ヶ月がターニングポイント」といわれ、長引くと互いに新しい生活がはじまって馴染んでしまうため、後戻りができなくなってしまう危険があります。別居先が実家の場合には、初めのうちは快く迎えられても長期化するといろいろな問題が起きてくるものです。ここは冷静によく考えて行動することをおすすめします。
ちなみに話合いがもつれて調停や裁判となると、不倫の裏づけとなる本人の証言や証拠が必要となります。少なくともそれまでの経緯を記したものを日付入りで一覧表にして作成しておきましょう。
夫婦で離婚には合意しているのですが、何度話し合っても親権や財産分与の金額で折り合うことができません。どうしたらよいでしょうか。

★話合いによる協議で離婚が成立させられない場合、一般的には家庭裁判所の調停か、それでも駄目なら裁判へと進みます。調停を経ずにいきなり裁判をすることはできません。裁判までいくケースは少なく、ほとんどは調停離婚(10%)か調停中、調停後に協議離婚(90%)しているのが実状です。調停費用は弁護士を依頼しなければ安価で済みますが、裁判となると弁護士費用だけでも着手金、成功報酬などそれなりの金額がかかります。
調停は協議の場では決まらなかった事や具体的な数字が、公正に示されるという意味では非常に有効ですが、準備する資料や調停員への対応を誤るとかえって不利な状況になるのも事実です。
離婚の際の注意と最低限決めておかなければならないことは何ですか。

絶対に白紙の離婚届に署名しないこと! “そんな馬鹿な”と思われるかも知れませんが、意外と多いんです。話がトントン拍子にまとまり「後はこちらでちゃんと書いて出すから」と言われて、ついサインしてしまったり、不倫などで自分の側に非がある場合に責めたてられて、その場しのぎにサインしてしまうケースなどです。自筆で署名し受理された離婚届は有効です。

(最低限の取決め事項)
●親権
離婚する夫婦に未成年の子供がいる場合には、どちらの親が親権者になるかを決めます。
●養育費
未成年の子供が社会で自立できる年令まで、養育にかかる費用を夫婦で分担する義務があるので、その金額、支払方法、支払者などを決めます。
●財産分与
夫婦が婚姻期間中に築いた財産を分割します。預金や株券、保険、不動産、動産など財産目録を作って離婚協議書に添付します。(時効期間2年)
●慰謝料
離婚に至る原因となった不法行為から生じた精神的苦痛に対する損害賠償。(時効期間3年)

上記事項のうち親権以外は決めなくても離婚届が受理され、離婚は成立してしまいます。財産分与や慰謝料の請求に関しては、時効期間があるので離婚届けを提出する前に必ず離婚協議書を作成し、できれば公正証書にしておくことをおすすめします。
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